前回は「実験問題攻略法 6〜コツと解き方・状況をグラフに描いて理解・大きな変化を描いて理解・「グラフを見れば実験の全体が分かる」の姿勢〜」の話でした。
実験しているイメージ:過去の実験を思い出す
開成中学校の2019年理科の問題4を考えてみましょう。
問4まで考えたので、問5に進みましょう。
「長い棒の端を熱して、600℃にしたら加熱をやめる」実験です。
金属は熱を伝えますから、加熱をやめたら加熱していた部分の温度は下がってゆきます。
この問題の場合は、右の方に熱が移って行きます。
問題文を読みながら、実際に自分が目の前で「棒に加熱している」イメージを考えてみましょう。
・自分が実際に「実験をしている」イメージを持つ
・学校などでやった実験を思い出してイメージ
実際に、僕が
実験しているイメージだね!
目の前に棒があって、
「熱している」と考えると・・・
状況が分かりやすいから、
考えやすいね!
グラフに描きこむ:変化を矢印で視覚化してイメージ
1秒〜5秒後の熱のグラフが出てます。
熱は棒の
右側に移って行くから・・・
上記のイメージから、1秒〜5秒後のグラフがどれか分かります。
そして、「どの曲線が、何秒後を表すか」を書き込んでみましょう。
オ
「1秒後」などと書いてもいいのですが時間がかかるので、こういう時は①など簡単な記号にしましょう。
これは自分がわかれば良いので、自分の好きなように書くと良いです。
温度が下がり、グラフに↓を描いて「温度が下降する」ことを認識しましょう。
↓とか矢印を
描くと分かりやすいね!
・「温度が上昇・降下」や「重さが増加・減少」などの状況を、分かりやすく矢印で表現
・グラフや表に自分なりに書き込んで「視覚化」して理解
「(加熱していた)左端は温度が下がってゆく」と明確にイメージできるでしょう。
グラフで右の方=左端からの距離に従って、「何秒後の曲線」の上下関係が変わってゆきます。
これは、「加熱していなかった」右側の方へ熱が徐々に伝わってゆき、温度が上がるからです。
グラフの曲線と直線:シンプルに考える姿勢
こういうことも考えながら、グラフに描きましょう。
理科の物理・化学分野は描くと理解が大きく進みます。
生物分野も描いた方が良いですが、人体・植物・昆虫等は絵や図が複雑です。
そこで、それらの難しい絵や図は出来るだけ「見て頭に入れる」ようにしましょう。
・現象や状況を絵や図に描く
・生物分野は絵や図が難しいので「簡略化して描く」か「見て頭に入れる」
問5では1秒後が問題ですから、このグラフの①を追いましょう。
途中で、曲線が交錯していることに注意しします。
1秒後=①の曲線を左から(左端からの距離0から)追ってゆくと、
あれ・・・
違う曲線になっちゃった・・・
途中で違う曲線に行ってしまうかもしれません。
「曲線や直線の上下関係が変わるとき」は、大事なポイントです。
ここで、変わった後の上下関係を考えて「どの曲線・直線か」を考えましょう。
左端からの距離0,2mの位置なので、①の曲線の該当する部分の数字を読むと、答えが分かります。
1秒後のみが問題で「他の2~5秒後は関係ない」ので、上記のように②以降の数字は書かなくても良いです。
書かなくても良いですが、全体を把握すると実験の内容がきちんと理解出来ます。
全体の状況を
理解するのが大事だね!
そのため②以降の数字も書いた方が、解きやすくなるでしょう。
次回は下記リンクです。