前回は「実験問題攻略法 7〜コツと解き方・実験しているイメージ・過去の実験を思い出す・グラフに描きこむ・変化を矢印で視覚化してイメージ・グラフの曲線と直線・シンプルに考える姿勢〜」の話でした。
問題の箇所に線を引く:グラフを自分流に理解
開成中学校の2019年理科の問題4です。
今回は問6を考えてみましょう。
長い棒の端を熱して、600℃にしたら加熱をやめました。
今回は3秒後の話ですから、3秒後の曲線を追ってゆきましょう。
金属棒4では、1.2〜1.4mくらいのところで、1〜5秒の曲線の上下が入れ替わっています。
こういう「曲線が入れ替わっている」時は、曲線を追うのでなく「上下が入れ替わっている後」を考えてみましょう。
曲線を追うと、
あれっ?
これだっけ?
と混乱してしまい、時には間違った曲線を追ってしまうこともあります。
「3秒後に50℃になっている点は」と探して、50℃のところに横に線を引くのが良いでしょう。
・問われている温度・重さ・長さのところに、線を引く
・グラフに書き込んで「視覚化」して理解
交点を追うと「左端から3m」です。
濃い鉛筆で明確に描く
みなさんは、HBの鉛筆をお使いでしょうか。
筆者が小学校5,6年生の時は、「基本HB」だったように思います。
こういうグラフに線を描くときは、HBではなく、2Bくらいが良いかもしれません。
それは、「2Bの方がHBより線が濃くハッキリ見える」また「柔らかい鉛筆で、線を引きやすい」です。
・少し濃い鉛筆で、はっきり線を引いてみる
・勉強しているときは色鉛筆もOK→試験前以降試験当日までは黒鉛筆のみ
HBのみではなく、2Bも使ってみるのも良いかもしれません。
子ども次第ですから、判断は親と子どもで相談してみましょう。
グラフをしっかり読んで理解
次に進んで、同じように考えましょう。
ここでも、1〜5秒後の曲線に番号を振ります。
金属棒4の曲線とは異なりますので、各番号を△としましたが、試験場では○で良いと思います。
同様に「3秒後」「50℃」で線を結ぶと、3.7mと分かります。
以上から、下記のように答えが分かります。
実験問題は、「実験の状況を把握して・イメージ」して「グラフをキチンと読む」をやれば比較的得点できます。
実験問題は
ちょっと苦手・・・
という方がいたら、前回と今回の2問の考え方をよくご理解下さい。
実験問題が出たら「出来る!」と考えるようにしたいです。
最後に、補足の問題です。
「実験棒4と実験棒5のうち、どちらが熱を伝えやすいですか。理由も書いて下さい。」
グラフをよく見て、少し考えてみて下さい。
次回は下記リンクです。