関西中学の「入試日程1ヶ月前倒し」の大改革〜中学受験の出題傾向と出題形式・どの中学でも合格できる猛者たち〜|中学入試スケジュール3

前回は「大きく変化した関西の中学受験日程〜「合格実績増強部隊」と塾の思惑・「超直前期」の関東中学受験生と「受験完了」の関西中学受験生〜」の話でした。

目次

関西中学の「入試日程1ヶ月前倒し」の大改革

新教育紀行
鶴丸城(新教育紀行)

毎年、1月〜2月に佳境を迎える中学受験。

ちょうど、高校受験と大学受験もスタートして、先に中学受験が終わる傾向があります。

関東と関西

・関東:関東地方(首都圏付近)または東日本

・関西:関西地方(京都大阪付近)または西日本

今回の話では、「関東や首都圏の中学校」を「関東中学」と呼びます。

そして、「関西から九州・四国にかけての中学校」を「関西中学」と呼びたいと思います。

中学受験では、大きく「関東中学の入試日程」と「関西中学の入試日程」に分かれます。

関東中学と関西中学の入試日程

・関西中学:1月の第三土日

・関東中学:1月中旬から開始し、主に2月1日から山場

上記のように、「関東中学と関西中学」では全く異なる傾向があります。

ところが、筆者が中学受験生だった1990年頃は、関西中学の入試日程は大きく異なりました。

大きく変化した関西中学の入試日程

・1970年頃〜1990年頃:2月中旬〜下旬(?)

・1991年(?)〜現在:1月の第三土日

確たることは不明ですが、上記の通り「1ヶ月ほど違った」のが関西中学の入試日程です。

これほど大きな違いがあるのは、学校の年間スケジュールの大きな改訂が必要で、

関西中学校

受験日程が2月中旬〜下旬で
あるのは、変えた方が良い・・・

関西中学校

受験日程は、大きく前倒しして、
1月の第3土日の方が良いのでは・・

関西中学の学校関係者・先生方は、当時このように考えて、「大改革」を実行したのでしょう。

筆者が中学一年生の時には、

武蔵同級生Kくん

俺、
武蔵中合格した後に・・・

武蔵同級生Kくん

灘とラ・サール受けに
行ったんだ・・・

武蔵同級生Kくん

もちろん、両方
合格したけどさ・・・

武蔵同級生Kくん

うちの親が、
塾の先生から頼まれたみたいで・・・

武蔵同級生Kくん

塾の先生と一緒に
受験に行ったんだ・・・

このような話を中学入学後に初めて聞いて、

武蔵中高生の筆者

そういうことも
あるんだね・・・

大いに驚いた記憶があります。

塾の依頼で「合格実績増強部隊」が編成され、

武蔵同級生Kくん

塾の先生と一緒に
受験に行ったのさ・・・

灘やラ・サールなどの学校に、受験に向かった部隊の一人がKくんたちでした。

この「合格実績増強部隊」は、塾関係者の視点から見れば「最強部隊」であり、

Kくん、Yくん、Sくんたちならば、
どこの中学でもいける(合格する)だろう・・・

「日本国内の、どの中学でも合格する」強者軍団でした。

もちろん「合格しても入学する予定は一切ない」人たちで、

合格実績が
増強すれば、塾の名声が上がる!

このような「塾の思惑」が、思い切り出ている戦略でした。

中学受験の出題傾向と出題形式:どの中学でも合格できる猛者たち

New Educational Voyage
2024年度 武蔵中学高校・麻布中学高校・栄光中学高校 文化祭(新教育紀行)

中学受験に限らず、受験には「出題傾向」や「出題形式」などに校風・カラーが強く出ます。

出題傾向よりも出題形式の方が大事で、

女子小学生

私の志望校は、
ほとんどの問題が「答えのみ」だから・・・

女子小学生

多分、私が受ける時も
記述は出ないと思う・・・

ほとんど全てが「答えのみ」であり、「記述は出題されない」学校も多いです。

男子小学生

僕の志望校は
結構、記述が多いから・・・

男子小学生

算数も「答えだけ」ではなく、
解くプロセスを書く練習をしておこう・・・

記述式が「多少」または「かなりの分量」出題される傾向の学校もあります。

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算数などで「考えのプロセスを書く」 のは、しっかり理解出来ている必要があり、

男子小学生

きちんと「思考のプロセス」を
書くのって、難しい・・・

的確に「思考のプロセスを表現する」のは、一定の「書く練習」が必要です。

記述問題の書き方の例を、上記リンクでご紹介しています。

現在でも、武蔵中や麻布中などの学校では、記述が多く出題される傾向があります。

筆者が中学受験した1990年当時も、武蔵中は「記述が中心」の出題であり、

小学生の筆者

武蔵中学の算数って、
ほとんど白紙みたい・・・

「問題文以外は受験生が書く」ので、問題文が短めの算数は「ほとんど白紙」と感じました。

もともと筆者は「書くのが好き」な点もあり、受験生の時も「記述を練習」したので、記述は好きでした。

一方で、

小学生の筆者

記述は得意だけど、
「答えのみ」はイマイチ合わないかな・・・

「答えのみは合わない」ように感じました。

このあたりは、人の個性や志向性に大きく依存する傾向があり、

男子小学生

僕は、記述の問題が
結構得意だよ!

記述が得意、好きという人もいれば、

女子小学生

私は記述は得意じゃなくて、
「答えだけ」の方が良いかな・・・

「答えだけの方が好き」な人もいるのが現実です。

個性や学び方によって、これらの傾向が分かれる傾向があり、

小学生の筆者

算数は、解くプロセスを書くのが
好きだけど・・・

小学生の筆者

難しい問題を「答えだけ」
たくさん答えるのは、あまり・・・

小学生の筆者は、「難しい問題がたくさん出題される」のは、ちょっと苦手意識がありました。

少し難易度が下がれば「答えのみ」でも良いですが、「答えのみの難問がズラッと並ぶ」のは、

小学生の筆者

こんなに難しい問題を
一気に「答えだけ」答えるのは難しい・・・

「答えのみの難問が並ぶ」傾向が強い中学に対しては、苦手意識がありました。

ほとんどの中学受験生は、この様に「ある指向性」を持っていますが、

武蔵同級生Kくん

僕は武蔵中のように
「記述」ばかりも出来る!

武蔵同級生Kくん

そして、灘中のように難問が
たくさんある「答えのみ」も得意!

「記述たくさん」も「答えのみ難問ズラッと」でも、どっちでも良い人が「ほんのわずか」存在します。

どの中学でも合格できる猛者(もさ)がいることに、驚きを感じました。

これは、「あるレベル」の学力を超えた「一握りの人たち」です。

特に中学受験の算数は、毎年多数の学校で様々な難問、考え抜かれた問題が出題されますが、

武蔵同級生Kくん

僕は、どんな問題も
解ける自信がある!

「どんな問題でも、ある程度出来る」人が存在します。

そのような「超ハイレベルの人」は、「どの学校を受験しても合格できる」人たちであり、

武蔵同級生Kくん

僕は、武蔵も灘もラ・サールも
合格したよ!

武蔵中高生の筆者

どこでも合格できるって、
すごいな・・・

武蔵中学一年生だった筆者は、「どこでも合格できる」人に羨望の意識を持ったものでした。

小学生から中学生になると、算数は数学へと、理科は物理や化学など大きく分かれますが、

武蔵同級生Kくん

算数が超得意だったから、
数学も得意だぜ!

中学一年生〜二年生くらいまでは、「中学受験の学力の序列」が、ほぼ保存される傾向があります。

つまり、「中学受験時点の学力順位」が、ほぼそのまま「中学一年〜二年の学力順位」になる傾向があり、

武蔵中高生の筆者

やっぱり、算数が超得意な人って、
数学も出来るんだな・・・

武蔵中一年〜二年生だった筆者は、数学や物理が好きだったので、

武蔵中高生の筆者

数学や物理を
もっと頑張って勉強しよう!

こう感じながら懸命に学びました。

来年以降、中学受験する人は、

男子小学生

僕の志望中学は
どんな問題が出るんだろう・・・

女子小学生

私が受験する中学では、
こういう問題が出るから・・・

出題傾向や出題形式が気になる人も多いと思いますが、あまり気にしすぎない方が良いでしょう。

出題者

昨年は、こういう問題を
出したけど・・・

出題者

今年は、最近気になるトピックを、
こんな感じで出題してみようか・・・

学校の校風やカラーが強く出る出題傾向・形式ですが、出題する担当者の違いで変化する可能性があります。

そこで、「答えのみ」が多くても「記述も多少含む」ような幅広い学びをお勧めします。

新教育紀行

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