科学博物館・特別展「海-生命のみなもと」と子どもの好奇心〜海の生き物たちに触れる・図鑑と実物大の模型・海と人間のくらし・石斧でつくった縄文時代の木船〜|博物館・水族館

前回は「下水道の現実を理解する姿勢・下水道施設親子見学ツアー・有明水再生センター〜下水を体験後、下水を浄化するシステムを体験・展示や本で「知る」ことと「実際に見学・体験する」こと・徐々に浄化・浄化された下水を体験・きれいになった下水の臭いを嗅ぐ体験〜」の話でした。

目次

海と宇宙と生命のみなもと

科学博物館・特別展「海-生命のみなもと」(新教育紀行)

科学博物館の特別展「海-生命のみなもと」に子どもと一緒に行ってきました。

海展に
行きたい!

と子どもに何度も言われていましたが、夏休みにいろいろなところへ出かけているうちに、もうすぐ終わりの時期に。

ねえ、海展
行こうよ!

終了間際の先日、ついに子どもと一緒に行きました。

科学博物館・特別展「海-生命のみなもと」(新教育紀行)

人気があるらしく、非常に賑わっていました。

入場してすぐに、

これは
随分混んでいるな・・・

ちょっと驚いたほど混雑していて、少しずつ見学します。

科学博物館・特別展「海-生命のみなもと」(新教育紀行)

隕石を分析して「宇宙の星の成分と比較」する試みが紹介され、かなりハイレベルな展示です。

この石、
なに?

これは、隕石と言って、
空から降ってきた石だよ。

ふ〜ん、
空から石が降ってきたら、大変だね。

とても
少ないから貴重だよ。

隕石を分析した結果、様々な有機物が発見され、他の星にも「水が存在している、していた」可能性が示唆されています。

大きな壁面に深海生物の映像が映し出されていて、

あっ、
ダイオウイカだ!

具体的内容は小学生には分かりませんが、こういう映像が沢山あって、子どもたちの興味を喚起します。

海の生き物たちに触れる:図鑑と実物大の模型

科学博物館・特別展「海-生命のみなもと」(新教育紀行)

巨大なサメやイルカの模型があり、「海の中にいるかのような」イメージがあります。

こういう生き物たちがいることは知識として知っていますが、実物大の模型をみるとよく分かります。

サメって
こんなに大きいんだね!

こういう大きな・実物大の模型は子どももよく分かるので、とても良いです。

イルカって、
こんなに大きいって知らなかった!

科学博物館・特別展「海-生命のみなもと」(新教育紀行)

海の中、深海の生き物たちの模型が並び、「海をリアルに体験」できます。

沢山
魚がいるね!

子どもたちは嬉しそうにして、一生懸命模型を眺めていました。

こうした知識は「図鑑を読めば分かる」ことです。

図書館の本(新教育紀行)

学びにはとても良い面が多い図鑑。

山崎直子さんは小さな頃に図鑑に慣れ親しんで、理科的素養を深めたのでしょう。

一方で、「実物大のリアルな模型」を実際に体験することも大事です。

生き物も物も「スケール感」はとても大事です。

自宅でも「どこでも見て学べる」図鑑と「実物大を体験する」博物館で体験することの両方あるのが理想だと思います。

「スケール感」は小学生〜中学生くらいの間に色々と経験するのが良いと思います。

「海と人間のくらし」と石斧でつくった縄文時代の木船:水運盛んだった関東

科学博物館・特別展「海-生命のみなもと」(新教育紀行)

科学的な話から少しそれますが、「海と人間のくらし・歴史」の展示が面白かったです。

木で作った実物の船が展示してあります。

科学博物館・特別展「海-生命のみなもと」(新教育紀行)

縄文時代から、船で本州と島を行き来していた歴史の話です。

なんと、200km以上離れた八丈島まで縄文時代に行っていたのです。

数千年前から、
これほど船を活かしていたんだ・・・

こうした事実とともに「実物の木船」が展示していることが、とても良いと思いました。

科学博物館・特別展「海-生命のみなもと」(新教育紀行)

この展示が大変面白いのは、「昔と同様に石斧で船をつくった」ことです。

現代の工具を一切使わずに、「昔の道具で木を彫り込んで船をつくった」のです。

これ、
なに?

これは昔の道具で、
これで、木を削って船を作ったんだって。

ふ〜ん。
すごいね!

これは凄いことです。

そして、昔同様に船に乗って「どのくらい船で行けるか」を実際に実験したようです。

これは壮大な実験であり、「45時間船を漕いだ」記録が残っていますが、実に凄いことです。

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旧日本地図「上」「下」の国名(新教育紀行)

京都中心で国の名前が命名されていた昔の時代。

「京都から近い方が上や前」だったのです。

上野と下野は「上野の方が京に近い」ので分かりやすいですが、「上総と下総」は陸路では下総の方が京に近いです。

それにも関わらず「陸路では遠い方が上総」となったのは、昔から江戸湾界隈で水運が盛んだったのが理由です。

関東地方の水運(新教育紀行)

江戸湾向こうの上総と武蔵・相模・伊豆・駿河・遠江などは昔から水運が盛んでした。

戦国時代には安房・上総地方で勢力を張った里見氏は、相模中心の北条氏と「熾烈な海の戦い」を繰り広げました。

昔から、武蔵・相模と「水運でつながっていた」上総の方が「京に近い」認識だったのでしょう。

数多くの実物大のリアルな展示

科学博物館・特別展「海-生命のみなもと」(新教育紀行)

大きな
白熊がいるよ!

北極海の探検や海の性質、プラスチックごみの話など盛りだくさんです。

詳しく読むと化学式なども書いてあり、非常に詳しく、懇切丁寧に説明された展示です。

科学博物館・特別展「海-生命のみなもと」(新教育紀行)

子どもたちは「展示の説明文」は一切読みませんが、こうした実物大のリアルな展示が続きます。

深海を探検する水中探索機の実物大展示もあって、

この潜水艦で、
いろいろ行くの?

この潜水艦で
海の中に深く潜っていくんだよ。

そして、さっきの
ダイオウイカとか見たんだね!

「どのように探索するか」が子どもにもよく分かるリアルな展示は、非常に分かりやすいです。

あ〜、
楽しかった!

何度も訪れている科学博物館ですが、この日は終了間際でミュージアムショップが大変混んでいるほど賑わっていました。

来週10月9日(月)までの特別展「海-生命のみなもと」は、小さな子ども〜大人まで楽しめる展示です。

お時間ある方はぜひ。

新教育紀行

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