前回は「自分のノートを作ること〜思考を整理・本人の考え方・思考と記述式試験・自分ノートと問題集・自分だけのノート・プリント・「理解して書く」よりも「書いて理解」する姿勢〜」の話でした。
「検索して調べること」と「理解すること」
タブレットやスマホで、色々な画像や動画が容易に見れる環境になって、15年ほど経過しました。
現在、親の世代の方が子どもだった頃と比較すると、全く異なる状況になりました。
昔は、「何かを調べる」ならば図鑑や辞典で調べましたが、今はサッと検索します。
Googleによって、
この世の全ての情報に即アクセス!
この「検索する」という「当たり前のこと」は、30年前は「思いもしなかった」ことです。
さらに「検索する」と膨大な情報が出てきて、
何を読めば
いいんだろう・・・
こんなに沢山出てこなくても、
いいんだけど・・・
「検索して調べる」と、あまりに多くの情報が出てきて「情報の洪水」のような感じです。
「サッと検索して分かること」には、大きなメリットがたくさんあります。
歴史の年号やその背景などは、検索してWikipediaなどで「ほぼすべて分かる」のは、とても便利です。
「検索する」ことは「調べる」にはとても良いのですが、「理解する」には適さない面があります。
体験と経験と膨らむイメージ
特に理科は、様々な現象を「画像ではなく、動画で見る」とより理解が進みます。
「色が変化したり」や「水に何かが溶けていったり」という現象。
それらの「現象を理解する」ことは、実験で目の前で体験することが望ましいでしょう。
その体験・経験が、頭の中のイメージを生み出します。
それらの「体験と経験が蓄積される」とイメージが湧いたり、膨らんだりしてきます。
学校などで「対象としない・出来ない実験」や、「見ることが出来ない現象」に対しては、
こういう現象が
あるんだ・・・
初めて知ったけど、
とっても不思議・・・
これらの実験や現象は、興味があれば動画などを見るのが良いでしょう。
動画は静止画よりも「遥かにわかりやすい」ので、良いところが沢山あります。
一方で、見過ぎると「受動的な姿勢」が、子どもの身に付いてしまう可能性があります。
動画見て
理解した!
でも、問題を解けるようには、
なかなかならない・・・
「動画で学ぶ」と、このような事態がこと起こりやすい傾向があると考えます。
描いてイメージ膨らませる:「出来ない」から「出来る」へ
最も大事なのは「実験する」などの体験が先に来ることです。
その「体験をもとに」動画などを見て、「イメージを膨らませる」ことです。
小学生〜中学生のノートの良い書き方の話を、上記リンクでご紹介しています。
画像でも動画の一部の画像でも、積極的に描いてみるように、子どもにおすすめしてみましょう。
絵を描くのが好きでない子どもは、
絵を描くのは、
難しいよ・・・
私は絵が、
あまり上手くないから・・・
最初は、「絵が苦手」と嫌がるかもしれません。
でも、描き始めると意外と面白くなることが多いと思います。
絵が上手い方、そうでない方でも、できれば親が一緒に描いてみると良いです。
私は絵が得意では
なくって・・・
「絵が得意な方」は、結構少数派です。
「上手い方が良い」ですが「上手である必要はない」のです。
画家などを目指す方は「絵は上手くなければならない」ですが、算数や理科を学ぶことは別です。
大事なことは、実際に描くことで「対象を自分の頭脳に取り込む」イメージです。
そうして、一つ一つ「自分のもの」とすることは、本質的な学びにつながります。
理科の現象や実験の状況などを、どんどん描いてみましょう。
社会の歴史・地理などは「参考書・教科書を、ただ読む」だけではなく、少し書いてみましょう。
この時、「まとめる」ことを意識しすぎないで、
この出来事の前後関係を
ちょっと年表風に書いてみよう・・・
この位の姿勢で良いでしょう。
「ちょっとで良い」姿勢が大事です。
算数・理科だけでなく、社会・国語にいたる全ての科目において、学力向上につながります。
「学んだこと、ちょっとしたことを描いてみる」を子どもにやってもらいましょう。
特に小学校の頃に、こういう「描く・書く姿勢」を身につけることは大事です。
勉強が「出来ない」から「出来る」になる、「一つのきっかけ」になると思います。
日々の勉強でも中学受験でも、「書いて理解する」姿勢をしっかり身につけましょう。
次回は下記リンクです。