前回は「中学受験は良いのか、悪いのか〜受験生本人の過大な負担・ストレス・テストばかりの人生・成績・偏差値・順位との葛藤・常に戦い続ける受験生〜」の話でした。
中学受験のあとの受験生たち
今回は「中学受験のあと」の話です。
少子化にも関わらず、中学受験するご家庭が増えているようです。
僕が中学受験したのは、昭和から平成に変わった時期でした。
都内の公立小学校で、ちょうど子どもの人数がある程度多かった時代で、一学年120名程度でした。
一クラス40名くらいの中で平均して6〜8名ほどが受験したように思います。
「受験生同士のつながり」から事前に「誰が受験するのか」は、ほぼ判明しています。
一緒に受験するのは、
〜くんと〜くんと〜さんと・・・
子ども心に、受験生同士は「ライバル」であり「仲間」でありました。
中には後になって、
えっ、あいつ
受験したんだ・・・
と意外に思うような子もいたり。
様々なドラマがあります。
小学生たちのドラマ
中学受験をした子どもたちには様々な合否結果があります。
中には、見事第一志望校に合格して意気揚々としている方。
あるいは、第一志望校にはたまたま届かなくて、第二志望校等に進学が決まった方。
また、他の結果となった方もいらっしゃる可能性もあります。
受験生全員が、一年以上の長きにわたり一生懸命頑張ってきました。
結果に対する思いは、受験生本人も親も色々と思います。
進学先が第一志望校でも、他の学校であっても、「自分が行きたいと思う学校」と考えましょう。
長い間頑張って、
A中学に進学するんだ!
頑張って、
B中学への切符を手に入れた!
「長期間頑張ったこと」は、受験生本人にとって非常に大きな経験と歴史となるしょう。
走り続けてきた受験生たちが「ゆっくり過ごす」期間と卒業
走り続けてきた受験生たちには、ぜひ「ゆっくり過ごす」時間をもって欲しいと思います。
そして、しばらくは親もゆっくりして欲しいと思います。
受験生本人は、あと少しの時間の「小学校の人生」があります。
この「ゆっくり過ごす」期間がちょうど「卒業のタイミング」となります。
6年間過ごした友人たちと最後に過ごす貴重な時間ですから、それも大事にして欲しいと思います。
一方、教員の中には直前期にある程度休んで中学受験をした子どもに対して、
義務教育の
やり残しはいけない!
と「長期間休んだ課題等の取り組み」などを強いることがあると聞きます。
この「義務教育は大事」という意見は、ある程度正しいでしょう。
しかし、中学受験生は算数・理科・社会・国語で義務教育を遥かに超える勉強をしています。
「中学受験の善悪」に関しては、それぞれの考え方に過ぎないことです。
結果がどうであれ「長い試練を経てきた」受験生には優しく接して欲しいと考えます。
それもまた「教員の大きな務め」と思いますが、いかがでしょうか。