前回は「「知らない問題が出たら」の不安と暗記問題の勉強法〜問題集・参考書の完璧理解を目指す姿勢・完璧目指す姿勢から「得られるもの」・ある分野の完璧理解を目指す・対象を細かく分ける〜」の話でした。
基礎を最重視する姿勢
女子御三家志望の小学校5年生Hさんの親からご質問を頂きました。
娘が女子御三家を志望しています。
算数が苦手で4年生の時の算数を復習させるか、5年生の算数を続けるか迷っています。
4年生の時の算数で未消化な部分があったら、5年生以降の算数に影響が出ますか?
あまり時間がないので、5年生の算数をやらせたいとは思っています。
4年生の時の難しい問題は飛ばして、5年生の問題から進めて良いでしょうか。
どのようにしたら良いでしょうか。ご意見お聞かせ下さい。
ご質問頂き、有難う御座います。
「4年生の算数の未消化な部分は復習、出来るだけ理解をした上で、先に進むのが良い」と考えます。
各科目に共通していますが、基礎が大事です。
特に算数は、基礎が非常に大事です。
理科・社会などの科目と比較して、算数は「基礎が際立って大事」と言っても良いでしょう。
算数は基礎が未消化だと、今後学ぶ事の理解力が落ちる可能性が高いです。
来年の試験まで1年を切り、焦る気持ちは分かりますが、
着実に一歩一歩
進めて行こうね!
うん!
頑張ってみる!
このように子どもに伝えて、励ましましょう。
基礎をしっかり構築する大事さ:建築の基礎と勉強の基礎
「基礎をしっかり構築する」ことは非常に大事です。
建物を建築する際、もし「基礎がおろそか」であれば、上部をいくら頑丈に建てても上手くいきません。
まさに「砂上の楼閣」となってしまうのです。
「基礎をしっかり学ぶこと」は「基礎をしっかり建てる」ことと同じことです。
5年生の子どもが「4年生の算数をやる」場合、
私って、
他の人より遅れているんじゃないの?
「遅れている」と感じてしまい、テンションが下がるかもしれません。
人より遅れているのではなく、
基礎をきちんと固めるためなのよ。
「基礎が大事」であることを、子どもに理解してもらいましょう。
基礎をきちんと構築せずに「なんとなく先に進む」のは、特に算数は良くないです。
「基礎がおろそか」のまま先に進んでも、
なんとなく
分かったけど・・・
テストで
出来るかは微妙かな・・・
このように「きちんとした学力」にならない可能性があります。
「分かったつもり」で進むのが、一番良くないことです。
まだ十分時間がありますから、5年生以前の基本的事項は「完璧になるまで」理解を進めましょう。
「算数の基礎固め」のコツ:心の余裕と好奇心
5年生以前のテキスト・参考書等でも、難問は飛ばして良いでしょう。
算数は特に、
「問題が解けない→苦手意識が生まれる→問題が解けない・・・・・」
このような悪循環に陥りやすい科目です。
社会・理科などは「勉強すればするほど学力・成績が上昇する」傾向があります。
それに対して、「勉強すればするほど学力・成績が上昇する」訳ではない算数。
算数のこの部分が
よく分からないんだよね・・・
こういう気持ちを持っている受験生は多いでしょう。
図形を描いたり、問題文の様子をイメージする簡単な絵を描いてみることも大事です。
「視点を変えると解ける」ことに楽しみを感じてもらうと、
算数って、
面白いかも・・・
「算数は面白い」と感じる姿勢が大事です。
すると、
この問題を
こう考えて解けるのが、楽しい!
このように、算数に対してポジティブな気持ちになると良いでしょう。
なかなか「楽しい」気持ちになれない受験勉強の時期。
それでも「学ぶ楽しさ」や「好奇心」を少し感じられることが大事です。
「無味乾燥に感じられる」勉強において、少しでも「自分が面白い」と思うことがあると強いです。
算数の基礎固めをしながら、「面白い」や「好奇心」を感じられる部分を持つ「心の余裕」を持つこと。
その「心の余裕と好奇心」が、算数の基礎固めから学力アップのコツかもしれません。
・考え方・解き方で「面白い」と感じられる部分を探す
・「面白い」と感じる「心の余裕と好奇心」を持続させる
少しずつ、そして着実に算数の学力を上げてゆきましょう。
基礎を確実にすれば算数は、ある時一気に学力が上がります。
ご本人が第一志望校に合格されることを心より願っております。
次回は下記リンクです。