前回は「斜めの正方形と相似形攻略のポイント〜「なんとしても相似形を見つける!」姿勢・相似形とは何か・直角の性質・相似形を見つけたら辺の比・直角三角形の辺の長さ・問題 13(1)解法〜」の話でした。
問題 13
「一組の相似形」発見:問題の条件を振り返る姿勢
相似形が一組見つかり、さらに相似比が分かりました。
相似比が分かる相似形を一組見つけたら、
解法の糸口が
見つかっているはず!
ポジティブに考えるようにしましょう。
・ある形AとBが「相似」
→片方の図形を拡大・縮小すれば、もう一方の図形となる
・相似の条件
←→対応する角度が同一
←→対応する辺の比が同一
「見つけた相似比の分かる相似形」が、「必ず解法に至るか」は、問題によります。
「相似形がポイントであることが多い」図形問題。
一組の「相似比の分かる相似形」が決定的であることが多いです。
一つ・一組の条件が分かることは、算数・数学では「とても大きな前進」であると考えましょう。
「二組以上の相似比が分かる相似形がある」場合は、図形の構成が分かりやすい場合です。
パッとみて分かりにくいような図形問題は、まずは「相似比の分かる一組の相似形」発見を目指しましょう。
直角三角形の辺の長さ
「一組の相似形」を見つけたら、手をどんどん動かすことが大事です。
「一組の相似形」を見つけたら、相似比を描きこみましょう。
黄色の二つの三角形の斜辺も同じ相似比(=5 : 3)になります。
斜辺は長さが分かりにくいことが多いので、直角三角形ではまずは直角を挟む二辺がポイントです。
ここまで手を動かして、少し悩むことがあります。
手が止まってしまった時は、
他に、何か使ってない
条件はないかな?
と探してみましょう。
ここで、図形をもう一度じっと眺めてみましょう。
こういう時は、多くの場合に「同じ長さの辺」や「長さの比が分かる辺」などがあります。
・「何か使っていない条件」を探す
・分かったことと「問題の条件」を組み合わせる
描いた条件から発見:条件を組み合わせて立式
ここで、最初に「状況を整理」していたことが役立ちます。
「正方形の条件」です。
「正方形=四つの辺の長さが同一」という条件は、非常に強い条件です。
・全ての辺が同じ長さ
・全ての角が同じで直角
非常に特殊な正方形という条件が出てきた時は、「辺の長さが同じ」と考えるようにしましょう。
図形のポイントが掴めたら、立式(式を立てる)しましょう。
ここまでくると、図形問題から数式の問題になります。
「分からない辺の長さ」の基本的長さ①が分かりました。
これで解答に至りました。
今回は「相似比の分かる一組の相似形」発見が大きなポイントでした。
そして、問題を解く鍵は「相似形の相似比と正方形」でした。
「相似比」は自分で求めたことで、「正方形」は問題の条件です。
図形問題に限らず、文章題などでも「問題の条件」は非常に大事です。
「問題の条件が大事」なのは、
分かっているんだけど・・・
どの条件が大事で、
「解くために使うか」が分からないことがある・・・
問題の難易度によりますが、「問題の条件をどう活かすか」が難しいこともあります。
文章題では多くの場合「数字や量・長さ」で表現されている「問題の条件」。
対して、図形問題では正方形・正三角形・正六角形・・・など条件が「隠れている」こともあります。
上の「正方形だから辺の長さが同じ」は「言われれば当然のこと」ですが、気づかないことがあります。
このように「図形の基本性質」が「問題を解く鍵」であることがあります。
・問題の条件を全て描きこむ:同じ長さ・同じ角度など
・図形の性質などを描く過程で、条件を頭で整理するので解きやすくなる
算数・数学は、「何か大事なポイント」が分かると一気に見通しが良くなります。
特に図形問題は「相似比の分かる一組の相似形」などが分かったら、
これで、
解法に大きく近づいているはず!
こう考えて、
もう少しで、
解けるはず!
「もう少しで出来る」と考えるようにしましょう。
・BF=7.5cm
(1)はこの考え方が基本ですが、もう一つ考え方があるので、別の機会にご紹介します。
次回は下記リンクです。