前回は「東京の成り立ち 10〜家康と征夷大将軍〜」の話でした。
トルコ・シリア大震災:ガズィアンテプ地震
「発見紀行」では、小学校〜高校の教育課程には必ずしも含まれていない話をご紹介します。
「小学校の教育課程含まれてはなく、高校の教育過程には含まれている」トピックもあります。
「含まれているかどうか」の境界は曖昧ですが、比較的身近な話をご紹介します。
今回は「地震と建築・建物の話」です。
トルコ・シリアで大震災が発生し、大勢の方が亡くなっています。
2011年の東日本大震災の犠牲者を上回る犠牲者が既に確認され、今後も増えてゆく見込みです。
トルコ・シリアの国民の皆様・被災者の方々・関係者の方々には、心よりお見舞いを申し上げます。
トルコ・シリアの人口は下記の通りです。
国 | 人口 | |
トルコ | 約84,340,000人 | |
シリア | 約17,500,000人 |
トルコ・シリアで合計1億200万人程度の方がいらっしゃいます。
日本の人口:約1億2600万人よりも少ないですが、東日本大震災を超える死者が出ています。
非常に痛ましい事態となっています。
日本の大震災:地震と建物
大変な事態となったトルコ・シリアの両国。
地震といえば、そのメッカとも言える我が国・日本。
大震災だけでも1900年以降下記の3つがあります。
年 | 大震災 |
1923 | 関東大震災 |
1995 | 阪神淡路大震災 |
2011 | 東日本大震災 |
東日本大震災発生から12年経過しましたが、原子力発電所の大規模な被災があり、いまだに大きな問題が残っています。
阪神淡路大震災から東日本大震災までの間が、わずか16年です。
日本でもいつ起こるか分からないのが、大地震・大震災です。
子どもから大人までの方が、日頃から心の準備や避難のことは考えておくことが良さそうです。
トルコ・シリアの大震災では、比較的新しい建物が大きな被害を受けています。
2018年に大きな建築基準の改正があったトルコ。
その基準を「守っているはず」の最近完成したマンション(集合住宅)が、真っ二つに割れて倒壊しています。
日本では、東日本大震災において比較的古い大規模建築が大きな被害を受けました。
また、古い木造住宅を中心に倒壊・半壊しました。
東日本大震災においては、「大津波による甚大な被害」が大きかったです。
当時は建物の耐震性は非常に重視されていましたが、「津波を考慮する視点」はなかったのです。
津波のことは
建物建てる時、考えてなかったの?
大きな津波は
少ないから、なのかな・・・
地震が頻繁に発生する日本においては、他の国より建物の構造への配慮が必要です。
地震と建築:建築技術と経済的合理性
大震災は「想定外の規模の地震動」が発生する可能性がありますが、日頃の地震では「建物は安全」です。
ところが、東日本大震災の当時、津波は全く考慮していなかったのです。
これは、一面やむを得ないことではあります。
「危険な要素を出来るだけ多く考慮して建築・建物を作る」ことも大事です。
一方で、そのためには数多くの法規を定める必要があります。
すると、建築・建物の設計・工事の制約が強くなります。
その結果、建築・建物のコスト・価格が高額になる可能性があります。
建物を建てるには、非常に高額の費用がかかるります。
そのため、合理的な設計でコストを下げる視点も必要な場合があります。
建築には、デザイン・技術的安全性とともに経済的合理性も大事です。
建築コスト・費用が高くなってしまうと、経済的合理性が低くなる可能性もあります。
このトルコ・シリア大地震の話は、来年の中学〜大学受験の時事問題で出題の可能性があると考えます。
それは、この大地震が非常に大きな被害をもたらし、ウクライナ戦争にも影響があるからです。
また、地震が頻発する我が国においては、地震は非常に身近な存在であることもあるでしょう。
今は、
時事問題よりも算数の基礎固めが先。
時事問題は、
秋頃からで良いと思うけど。
確かに時事問題は、参考書等も秋以降に出版される傾向があります。
一方で、日頃から新聞やネット等を確認しておくと良いでしょう。
そういう姿勢が、知識や知恵を少しずつ蓄積してゆく大事なことだと思います。