時事問題と対策・ポイント〜現在と歴史・ウクライナ戦争と日露戦争・ある国とロシアの比較・大日本帝国と日本・日露戦争でロシアと対峙した大日本帝国〜|中学受験・高校受験・大学受験・社会

前回は「時事問題と対策・ポイント〜ロシアとウクライナ・巨人と少年〜」の話でした。

目次

ウクライナ戦争

左上から時計回りにゼレンスキー ウクライナ大統領、バイデン 米大統領、マクロン 仏大統領、ジョンソン前々英首相(Wikipedia)

非常に痛ましい事態が続くロシアによるウクライナ侵攻、ウクライナ戦争。

日本にとっても極めて重大な事態ですが、やはりウクライナは遠い国です。

ヨーロッパ諸国にとっては、「すぐそこ」で大規模な戦争が行われているのが現実です。

ウクライナ・ロシアと世界各国

上の地図ではウクライナは「オ」の国です。

今回は、中学入試・高校入試・大学入試に出題される可能性がある「時事+歴史」を考えてみましょう。

ロシアとウクライナの戦力・国力を比較すると「巨人と少年」と形容される話をご紹介しました。

ある国とロシアの比較

項目ある国ロシアロシア/ある国
人口(万人)4,60012,0002.6
現役兵力(万人)1002002.0
歳入(億円)2.5208.0
火砲(門)6362,2603.6
艦船(トン)25803.2
石油産出量(万バレル)20044,500222
ある国とロシア軍の戦力比較(歴史群像シリーズ「日露戦争」学研、「二百三高地」東映、TRT World)

上の表は、現代ではありませんが、過去にロシア(旧ソ連)と戦争した国のロシアとその国の戦力・国力比較です。

情報源が様々で、数字の精度も少しバラツキがありますが、「およその目安」と考えてください。

上の表でロシアと比較した「ある国」は、ウクライナと同じような状況です。

少し昔なので、「歳入」は現代では「GDPと同等」と考えて良いでしょう。

ロシアが資金源が8倍、兵力が2倍、陸軍の兵器の火砲は3.6倍、海軍艦船は3.2倍あります。

大きな差は、石油の算出量でありロシアが222倍あります。

算数・数学で「222倍」は意味がありますが、「国家間の比較で222倍」は事実上∞(無限大)と考えて良いレベルです。

ある国とウクライナの比較:ロシアに対して

ウクライナの国旗(Wikipedia)

前回考えてみたウクライナとロシアと比較してみましょう。

項目ウクライナロシアロシア/ウクライナ
現役兵力(万人)19.6904.6
装甲車(両)9020024.8
航空機(機)3,30915,82710.5
ヘリコプター(機)1321,39117.2
潜水艦(隻)049∞(無限大)
防衛費(億ドル)4.745.89.7
ウクライナ軍とロシア軍の戦力比較(CNN)
項目ウクライナロシアロシア/ウクライナ
GDP(億ドル)1121,57814.1
原油産出量(億バレル)0.6112.6204.7
天然ガス生産量(km3)2063431.7
粗鋼生産量(千t)21,36675,9703.6
ウクライナ軍とロシア軍の国力比較(Worlemeter, Statista,Global Note)

「ある国」とウクライナを比較すると、「ある国」はロシアに対して、資金源は似た状況です。

一方で兵力や兵器を比較すると、「ある国」はウクライナよりはるかに状況が良く、直接対峙する戦力は良い状況です。

資金源であるGDP(歳入)もウクライナより状況が良いですが、問題は物資面です。

原油生産量の状況はロシアと比較して似た状況で、戦争を継続するパワーの状況も類似しています。

そして、ウクライナは天然ガスを豊富に算出し、粗鋼生産量が非常に大きい状況です。

「ある国」とロシアが戦争した時代は、天然ガスがあまり算出されず、粗鋼生産量のデータはありません。

国力・戦力としては、ロシアに対して「ある国」とウクライナは「似ている状況」と言えます。

「ある国」とはどの国?

それでは、ある国はどこの国でしょうか?

ここで、ほんの少しで良いので考えてみましょう。

ヒントは、下記の国旗の国です。

旭日旗(Wikipedia)

この国旗、
見たことないよ。

どこの国
かしら?

「見たことがない」方が多いかもしれません。

現在もこの国旗の国家はあり、この旗も使いますが、あまり見ることはないでしょう。

えっ、
昔っぽいけど今もある国なの?

今もあるけど、
あまり使わないっていうことね。

この国旗は旭日旗といい、日本の国旗です。

日本の国旗って、
いわゆる「日の丸」でしょ?

あの「日の丸」が正式な日本の国旗ですが、現在でも旭日旗は自衛隊などで使われます。

オリンピックなどで、旭日旗が日本の国旗として使われることはないでしょう。

では、なぜ
今でもあるの?

旭日旗を廃止する必要はないのですが、戦前に旧日本軍が使用していたのが旭日旗です。

そのため、旭日旗を使用することは「旧日本軍・軍国主義大日本帝国」を連想させます。

そのため、自衛隊など特殊な方々、特殊な時以外で旭日旗が使われることはありません。

大日本帝国と日本:日露戦争でロシアと対峙した大日本帝国

日の丸:日本の国旗(Wikipedia)

現代の日本の「正式な国旗」が上の写真です。

確かに
似ているね。

以前の旗をシンプルに
した感じかな。

「日の丸」です。

大日本帝国の国旗「旭日旗」と現代の日本の「日の丸」は、類似性があります。

いずれも「太陽」を示しますが、「旭日旗」は「日出る国」のイメージが非常に強いデザインです。

太陽が昇ってきて、パアーっと太陽の光が四方八方に飛んで行くイメージです。

左上から時計回りに木戸孝允、岩倉具視、大久保利通、西郷隆盛(Wikipedia)

新しい国家となり、
欧米列強と伍する存在へ!

という明治維新の気概が非常に表れています。

上の「ある国」とは大日本帝国、かつての日本です。

日露戦争(Wikipedia)

120年前の1903年の日本を取り巻く状況は、非常に厳しいものでした。

もはやロシアとの戦争は
避けられないのでは・・・

しかし、ロシア相手に
勝てるの?

それは誰が
考えても難しい・・・

ロシアと大日本帝国では、
国力・戦力が違いすぎる・・・

という状況だった日本。

日露戦争は「過去の出来事」ですが、現代とも大きくつながる出来事です。

上記のような戦力・国力比較をもとに、出題される可能性はあるので、復習しておきましょう。

戦争という非常にセンシティブな内容だけに、出題はされにくいと思います。

上のような内容は「現代と歴史の接点」という意味では、大事なことです。

かつての日本がロシアと大戦争を繰り広げた事実。

一歩間違えれば日本はロシアに敗北し、日本全土ではなくても「一部は植民地」となったでしょう。

日露戦争は当時「前代未聞の大戦争」で、第一次世界大戦の前なので「第0次世界大戦」とも呼ばれます。

今は平和な日本ですが、たかだか80年ほど前は「世界に冠たる軍事国家」だったのです。

次回は下記リンクです。

新教育紀行

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